10月5日に、三多摩憲法ネットワーク主催で中野晃一先生(上智大学国際教養学部教授)を講師に、学習会「安倍改憲は許さない―市民の結集と野党共闘の今後」を北多摩西教育会館(国立市)で行い68名の参加がありました。
市民連合で中心的な役割を担い、SEALDsとも近くで活動されてきた中野先生のお話は、とてもリアルでした。
形だけや数合わせの野党共闘ではなく、中身のある共闘にすることが大切だということが、この参院選での経験をもとに語られました。維新の党の一部が民主党(当時)に合流し、共闘が広がることになったのも、そもそもSEALDsが街頭でのアピールに各政党の議員を呼んだのがきっかけだったこと。当初候補者が共闘に難色を示した三重では、市民が橋渡しとなり粘り強く共闘に持ち込み成功させたこと。今の大学生や若者たちの運動は、正論を言うだけでなくいかに効果的に伝えるかまで考え練られていること。女子学生の活躍や、彼女たちの素直なスピーチがとても印象的だったことなどなど、縦横無尽なお話にあっという間の2時間でした。
今後の野党共闘の継続には課題も多く、既存の団体がそれぞれ活動しているような地域では、逆に共闘が難しい側面もありますが、そこも工夫をしながら、相手への「リスペクト(respect)」を大切にして丁寧に進めていくことが実を結ぶカギだと学びました。
昨年の安保法制強行採決時には、国会前に錚々たる学者の方々が集まり、市民とともに声をあげました。普段は大学にこもっている学者が路上に出て訴える、これがいかにすごいことだったのかも中野先生のユーモアあるお話からよく分かり、あまりに酷いアベ政治によって、皮肉にも市民運動の歴史の新たな1ページが作られつつあることを実感しました。今後の活動の力としていきたいと思います。
(三多摩法律事務所事務局 Y.Oさん)
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