憲法Q&A

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日本国憲法って何時、どんなふうにできたの?

日本の現在の憲法は、1946年11月に、国民が選挙で選んだ国会議員つまり国民の代表者によってきめられたのです。

それ以前にあった大日本帝国憲法は、1890年、明治天皇が定めたものでした。日本ではじめて国民の手によってつくられたのが、現在の憲法なのです。

また、現在の憲法は、国民のためにつくられたものです。天皇のためでも、アメリカのためでもありません。日本は、アジア諸国を侵略して戦争をすすめたために、日本人だけでなくアジアの多くの人たちを犠牲にしました。その反省をふまえて、人々が幸せに暮らせるようにするために憲法がつくられたのです。そのために、憲法は、戦争を二度としないことを約束しました。また、国民一人ひとりの個人を尊重し、人権を保障すること、国の政治は国民の意思にもとづいてきめることを明らかにしています。権力をもつものは、この原則にしたがって政治を行うことを義務づけたのが、憲法なのです。
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押しつけ憲法ってどういう意味なの?

日本国憲法はアメリカの占領軍から押しつけられたものだという憲法論です。 

敗戦後の日本政府の憲法改正案は、できるだけ明治憲法を保持しようとするものでした。日本が敗戦に際して受け入れたポツダム宣言で示されている日本の民主化にもきわめて不十分なものでした。そこで、ポツダム宣言にもとづき日本の民主化を目指すGHQは、自ら新憲法案を作成したのです。日本政府は、このマッカーサー草案をもとにした憲法改正草案要綱を公表することになったのです。この経過をとらえて日本国憲法が自主的に制定されたものではなく、占領軍に押しつけられたものであるから、無効であるとの主張が、押しつけ憲法論です。
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憲法がアメリカから押しつけられてできたって本当なの?

誰が一体押しつけられたと感じているのかを考えることが重要です。

確かに、日本の民主化をしたくない支配層にとっては押しつけられたものかもしれません。

しかし、当時の主要政党や国民のほとんどが、政府の憲法改正草案要綱に賛意を表明していました。その後、初めて女子を含む衆議院の普通選挙が行われ、民主的に選ばれた議会で審議されて、修正を経て可決されたものです。

国民にとっては、押しつけ憲法ではまったくないのです。
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今の憲法は時代遅れで世界に通用しないって本当なの?

そんなことはありません。
日本の憲法は、平和を求める世界の人々のお手本となっているのです。

憲法は、その前文で平和のうちに生存する権利を明らかにし、9条では、戦争を放棄し、軍隊をもたないとしています。国際的にも、古くは戦争が否定されていませんでしたが、20世紀に入って、戦争は違法なものとの考え方が強まり、1945年には、武力による紛争の解決を原則的に禁止した国際連合憲章が生まれます。日本の憲法は、これをさらに前進させたものです。オランダのハーグで行われた世界平和市民会議(1999年5月)で決議された「公正な世界秩序のための10の基本原則」の第一原則では、「各国議会は、日本国憲法第9条のように、政府が戦争をすることを禁止する決議を採択すべきである」としています。

さらに、憲法は、個人の尊重と幸福追求権利を保障し、健康で文化的な生活の保障(生存権)や社会保障、教育の権利や働くものの権利など世界的にみても先進的な内容が盛り込まれています。決して、時代遅れの憲法ではありません。
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